LuaTeX-ja の設定=目次=
他のページにもLuaTeX-jaについてまとめたので,その目次のようなものをつくって追記することにした(2023/03/26)。
luatexja-presetの利用(原の味フォント)
TeXというカテゴリーをつくった。これから,TeXで試行錯誤したことなどを,自分用に記録していこうと思う。
まずは,luatexja-presetについて。しばらく前から,upLaTeXからLuaLaTeXへ移行した。luatex-jpパッケージを使うのがおもな目的だった。そこで,luatexja-presetパッケージを使って,日本語フォントの設定をしてみた。
原の味フォントの設定
\usepackage[haranoaji,deluxe,nfssonly,jis2004]{luatexja-preset}
プリセットなので簡単だ。オプションについては,次の通り。
- haranoaji:原ノ味フォントのプリセット。
- deluxe:明朝体,ゴシック体それぞれ3つのウェイトと,丸ゴシック体1つ,合計7つが使用可能にする。
- nfssonly:LaTeX標準のフォント選択機構NFSS2を使って,複数の和文フォントを定義して使えるようにするらしい。deluxeで7書体を使う場合に必要と思って加えてある。
- jis2004:可能な限りJIS X 0213:2004 の字形を使う指定。jis90とすれば,JIS X 0208:1990 の字形になる。
この設定で,次のようなフォントが使えるようになる。
family | series | font file |
---|---|---|
明朝 | light | HaranoAjiMincho-Light.otf |
medium | HaranoAjiMincho-Regular.otf | |
bold | HaranoAjiMincho-Bold.otf | |
ゴシック | medium | HaranoAjiGothic-Regular.otf |
bold | HaranoAjiGothic-Bold.otf | |
extra bold | HaranoAjiGothic-Heavy.otf |
原の味フォントの例
次のように指定することで,7種類の書体を使うことができる。なお,実際のソースは,改行させるために1行ごとに空行が入れてある。
\mcfamily {\ltseries この行は明朝体の細字指定。葛飾,蓬莱,煎餅} {\mdseries この行は明朝体の中字指定。葛飾,蓬莱,煎餅} {\bfseries この行は明朝体の太字指定。葛飾,蓬莱,煎餅} \gtfamily {\mdseries この行はゴシック体の中字指定。葛飾,蓬莱,煎餅} {\bfseries この行はゴシック体の太字指定。葛飾,蓬莱,煎餅} {\ebseries この行はゴシック体の特太指定。葛飾,蓬莱,煎餅} \mgfamily この行は丸ゴシック体の指定。葛飾,蓬莱,煎餅 \normalfont
これをタイプセットすると,次のようになる。
なお,オプションにjis90を指定すると,次のようになる。