4年前のMacBook Proは,DTPソフトを複数起動すると,極端に動作が遅くなる。また,VMware Fusion2を使ってWindows Vista Businessを入れているが,動作が緩慢で使い物にならない。これからの仕事を考えると不安になってきたので,急遽マシンを買い換えることにした。
選択肢はそれほどなく,iMac(21.5インチ:3.2GHz)にした。メモリは標準の4GBにショップで8GBを追加。プラス数千円で12GBになった。在庫があったため,注文した翌日(1月12日)には,わたしの仕事場である分室に届いた。
マシンの設定は,頻繁にやることではないので,毎回悩み悩みやることになる。今回はきちんと記録しておこうと思う。
1.下準備
(1)ライセンス解除
いままで使っていたMacBook Proから,ライセンスを解除する。
・Adobe Creative Suite(CS2,CS3,CS4,CS5)
あとで気づいたが,Snow Loepardである今回のiMacには,CS2はインストールできなかった。
手順はバージョンによって少し異なっていたが,すべて簡単に処理できた。
・Microsoft Office 2008
ライセンス解除はよくわからなかった。とりあえず,アンインストールしておく。
・VMware Fusion2
これもライセンス解除がないようで,とりあえずアンインストール。
(2)データを外付けHDDにコピー
・homeとpublic
何が必要になるのかわからないので,とりあえずいろいろを保存。
・ライブラリのFonts
モリサワのフォントは,インストーラで入れ直すつもりだが,PSフォントなど何が必要になるかわからないので,とりあえずフォルダーごと保存。
2.インストールや設定
(1)インターネット関連
a)Thunderbird(メーラ)
・Thunderbirdをインストール
・環境移行
home/Library/Thunderbirdに,旧マシンのhome/Library/Thunderbirdを上書きコピー。これで旧マシンのメールや設定がすべて移行。
b)Google Chrome(ブラウザ)
インストールして,ブックマークの共有設定をする。これでWindowsを含めた他のマシンと同じブックマークが使える。
c)SugarSync(クラウド・ストレージ)
VAIO Pのデータを同期しているので,そこにアクセスできるように設定。
d)ZumoDrive(クラウド・ストレージ)
普段更新しているデータ領域を同期するように設定。
e)Evernote
最近,いろいろなメモに使っている。
f)TweetDeck(Twitterクライアント)
これをインストールするときに,Adobe AIRとGrowlもインストール。
(2)DTP関連
a)Adobe CS2:ライセンス認証で失敗
Rosettaでインストーラを動かしほぼ完了までできたが,ライセンス認証時にエラーが出て失敗。調べてみると,CS2はSnow Leopardに対応していないらしいので断念。
b)Adobe CS3
トラブルもなく,インストール,ライセンス認証,アップデートを完了。
c)Adobe CS4
トラブルもなくインストール完了。ライセンス認証は必要なかった。ライセンス購入したものだからだろうか。そう言えば,前のマシンにインストールしたときもそうだったかもしれない。アップデートも無事できた。
d)Adobe CS5
CS4とほぼ同じように,インストール,アップデートを完了。ライセンス認証は特になかった。
e)モリサワPassport
モリサワのフォントをすべてインストール。
f)LETS Font ACE Lite
モリサワPassportですべてのフォントをインストールすると,フォントが多すぎて扱いにくい。そこでフォント管理ソフトで,必要に応じてオン・オフ。今回はじめてこのソフトを使ってみた。
MacOS標準のFontBookでも同様のことはできるが,LETS Font ACE Liteはフォントをメーカーごとに表示できるため,フォントを整理しやすい印象。
ただし,フォントキャッシュが壊れる問題が起こり,なかなかうまくいかない。フォントキャッシュの問題は,LTES Font ACE Liteとは関係ないと思うが,いまのところ原因は不明。この点については,改めてまとめたい。
(3)アプリケーション
a)Microsoft Office 2008
Windowsとの互換の詳細が気にならない範囲はMac版でこなす。シビアなものはVMwareの仮想環境で。
b)ATOK2010
ATOK2007を使っていたがSnow Leopard非対応。とりあえず最新版を試用してみる。ことえりは馴染まないので,ATOK2010を購入するか,定額制にするかを,試用期間中に決めたい。
辞書は,Windows版のユーザー辞書を併合した。
c)ウイルスバスターforMac
3年間のライセンスを会社で買ったものを使う予定だが,とりあえず1か月は試用。この3年間のライセンスは,3台セットのを買ったのでかなり値打ちだった。
d)コトノコ
EPwingデータの検索ソフト。広辞苑や生物学辞典,理化学辞典のデータをコピーして,これらの辞書を引けるようにする。
旧マシンで使っていたJammingは,新しいソフトに移行していた。また,バージョンアップ期間がちょうど終了していた。そうことしているうちにコトノコを発見。無料なので,とりあえずこれにしてみた。
e)YuBurner
CDやDVDを焼くためにいつも使っている。
f)Sync!Sync!Sync!
ずっと前から使っているバックアップツール。フォルダ単位で同期する設定をつくれて便利。USBメモリやサーバー上のフォルダと同期をとってバックアップにしている。
g)TrueCrypt
USBメモリにファイルをそのまま入れるのは紛失した場合に心配。このソフトで暗号化した仮想ドライブを作成している。仮想ドライブをFATでつくっておけば,MacでもWindowsでも同じソフトがあるのでアクセスが可能。
h)MenuMeters
マシンが新しいと,何かと状態が知りたくなる。CPUメーターやメモリの使用状況などがわかり便利。
i)TinkerTool
この手のものがあると便利。とりあえず,サーバー上に.DS_Storeをつくらない設定に。
j)Onyx
フォントキャッシュをクリアする必要があり,これをインストールしてみた。これがあればTinkerToolは不要だ。
(5)プリンタ
a)BrotherHL-5250DN
ブラザーのサイトからドライバをダウンロードしてインストール。
b)KONICAMINOLTA bizhub C353
コニカミノルタのサイトからドライバーをダウンロードしてインストール。給紙ユニットPC-204がついているのでその設定もする。
(6)仮想マシン
a)VMware Fusion 3の購入
VMware Fusion2はSnow Leopard非対応だった。act2のネットショップで,VMware Fusion3サポートレスにバージョンアップ。会社で支払うためコンビニ決済にして近所のコンビニで現金払い。act2からの領収書は,メールにPDFが添付して送られてきた。
b)VMware Fusion 3の導入
インストールして,旧マシンで使っていたWindows Vista Businessのイメージを読み込む。あまりに快適に動くので驚いた。
c)ハードディスクを増量
旧マシンはハードディスク容量が少なかったため,Vistaを30GBで使っていた。この容量を120GBまで増やす。
まずは,VMware Fusion3の設定で120GBにしてから,Windowsでコンピュータの管理を使って領域の拡張を行う。詳細は別にまとめた。
(7)UNIX風環境
a)Xcode
マシンについてきたDVDからインストールした。
b)MacPorts
これがあれば,わたしのような素人でも,いろいろなツールが簡単にインストールできる。
c)pTeX
ターミナルを起動してMacPortsを使う。
sudo port install ptex +utf8 +nox11
と打って改行。あとは管理ユーザーのパスワードを入力するだけ。
かなり時間がかかるが勝手にインストールできる。
d)ImageMagick
これもMacPortsを使ってインストール。まずはvariantsを調べてみた。
port variants ImageMagick
とすると表示される。今回は次のようにしてインストールした。
sudo port install ImageMagick +jpeg2 +no_x11
(8)設定
a)キーボードのリピート
リピート速度を最高,認識時間を最高より1つ下に設定。