有性生殖と無性生殖の比較で,どちらがどのように有利・不利かという議論がある。簡単に子孫を残すことができる無性生殖は,次々と子孫を残す。有性生殖は,相手を見つけて2個体から子孫をつくりだす。これはなかなか手間のかかること。
手間のかかる方法である有性生殖。でも,生物のなかまには有性生殖を行うものが多い。それはどうしてか。
多様な遺伝子を残せるから。
でも,ほんとうか。有性生殖は多様な遺伝子を残せるから生存に有利なのではなく,多様な遺伝子を残せるから多様な生きものになっただけなのでは。
生存戦略のような説明のしかたは,進化そのものを目的化していたり,擬人化した説明になったりで何だかヘンだ。