きょうは岡崎市にある生理学研究所の一般公開の日。やや疲れていたが出かけることに。9時半ごろ家を出た。地下鉄や名鉄の乗り継ぎで待ち時間が多く,さらに,きょうのための無料シャトルバスに乗ったら,別の会場を経由して,そこでも待ち時間があり,目的の会場に着いたのは11時半頃になってしまった。
受付をすませると,そのままエレベーターで9階まで。そこから各研究室の発表を見学していくと,徐々に下の階に誘導する形になっている。脳の研究など,なじみやすいものだからか,さまざまな年齢の人たちが来ていた。中学生や高校生,小学生の子を連れた親など,おそらく研究所が想定している参加者だろう。そこに混じって,わたしより少し年上の方々も。
そのような年配の方々が,けっこう熱心に質問をしている。研究者にとっては,意外な質問も多いだろうが,それが一般人の感覚なのだから,よい勉強にもなろう。わたしもときどきちょっかいを出してみた。
ハッカを研究材料にしているところがあった。ハッカと言えばメントール。メントールと言えば不斉合成であり,野依さんのノーベル賞。というような話をしたら,若い研究者二人は知らないようす。メントールを紹介している割には知識の幅が狭い。野依さんが不斉合成の触媒の研究をしていることはおそらく知っているのだろう。でも,それでl-メントールを合成したことまでは知らないようだ。
研究者の深いが狭い知識に失望しかけた。でも,もう少し年齢の上の研究者は,いろいろなことを話してくれた。他の方の意外な質問にも,専門につなげてていねいに説明していた。さすがだと思った。若い人はこれから学んで幅を広げていくのだろう。
マウスの脳のうすい断面のつくり方と染色法を説明し,体験させるコーナーがあった。もしかしたらよいプレパラートが手にはいるかも。さっそくチャレンジ。でも,見ているだけで自分でやるわけではなかった。前にいた小学生が染色液を洗っていたくらい。
できたプレパラートをすぐに顕微鏡で見る。人がいて説明もしてくれる。最後に,持ち帰りたいと言ったら,割れると危険なので,ふつうは廃棄していってもらうと。家に顕微鏡があるので見たいと言ったら,それならと包んでくれた。
きょうは講演を聞くのをやめて,見学だけして帰ることに。名古屋駅を経由して,久しぶりに書店に寄る。ほんとうはハンズにも行きたかったが,ひどく疲れてきたのでそのまま帰った。家に着いたのは午後4時半ごろ。のんびりしたかったが,少し休んで散髪に行く。
それから,持ち帰ったプレパラートの観察。まずは,マウスの脳の全体像。大脳や小脳,延髄がこのあたりなのだろう。
小脳のクローズアップ。
これは海馬だと聞いた。
ニューロンの細胞体があつまっているところのアップ。
もう少しきれいに見ることができるかと思ったが残念。