ツユクサの気孔を観察してみた。
なかなか感動ものだ。唇のように見える部分が気孔。これが開閉して,水蒸気を外に出したりする。光合成に必要な二酸化炭素もここから取り入れる。光合成によって生じる酸素もここから出す。
気孔を作る2つの細胞は孔辺細胞という。まわりの細胞と違って,孔辺細胞には葉緑体がある。開閉にエネルギーが必要だからだろう。
短い針状結晶があちこちに観察できる。これは光合成で作られたデンプンなのだろうか。
教科書には,ツユクサによる気孔の観察がよくのっている。ツユクサの葉は簡単に表皮がはがせて観察しやすいと,昨夜の集まりで聞いた。ツユクサがないかと探していたら,それらしいものがうちにもあると女房が言う。
確かに,ツユクサのように見える。葉を2,3枚ちぎって,表皮がはがせるか試してみる。女房はすぐにできた。
女房にできるならわたしにもできるだろう(失礼)。2枚ちぎって部屋に戻る。
まずは葉のようすから。表と裏で,これだけ緑色の濃さが違う。光をしっかり吸収できる表面に,葉緑体がたくさん集まっているのだろう。このようなことも,いまの子どもは実物を示してあげないと実感がわかないらしい。日頃から自然に親しむという実体験が不足しているからだろうか。
そして,表皮をはがしてみると,わたしもかなり大きくはがせた。
この表皮をはさみで切ってスライドガラスにのせる。その上に水を1滴たらし,カバーガラスをゆっくり丁寧にかける。そして検鏡する。顕微鏡については4月のブログに。
ホワイトバランスが違っている。トップにのせた写真は,この中からトリミングして補正したもの。また,気泡が入ってしまった。プレパラートづくりはなかなかむずかしい。
カメラのホワイトバランスがオートだと,色目が安定しないようだ。白熱電球にするとよい感じになる。さらに,顕微鏡の絞りの影響も試してみた。同じものを絞りを変えて撮影してみた。まずは開放から1つ絞った位置。通常はこのあたりにしてある。
絞ると針状結晶など,細胞内にある顆粒状の物質がよく識別できるようになる。
なお,ツユクサは家の北東の角にあった。分別したゴミなどの保管場所の近く。狭い敷地のわずかなスペース。こんなところに,ほかにもいろいろな植物があった。たとえば,こんなふうに。