
- 作者: 川合光
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/12/17
- メディア: 新書
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「超ひも理論」の「超」は,「ひも」というものを象徴的にしたてる役割くらいに思っていた。でも,そんなものではもちろんなかった。「超対称性」の「超」だという。では,「超対称性」とは?
物理学は,どのような見方をしても,同じように見える理論をめざしている。これが「対称性」のある理論で,いままで理解できていた「対称性」をさらに発展させた「対称性」だから「超対称性」。
それぞれの法則でその性質が解明されたいろいろな力,たとえば,電磁気力や引力などを,1つの理論で統一的に示したい。もともとさまざまな力は1つであり,それらが次第に分化したと考えると,宇宙の始まりのころの理論を探れば,統一的な理論がわかる。
こんな理解でいいのだろうか。
ただ,物質の究極のすがたは,「ひも」のようなもの。といっても,やはりことばで説明されても何だかわからない。大きさや時間のスケールも,見当がつかないもの。そこにマイナスや,さらには虚数まで登場すると,いったいどう考えたらいいものか。
おもしろいところは細部にあり,概略を聞いたところで,結局わからないのかもしれないと思えてくる。
ただ,量子力学とそこから発展した理論やその応用により,現在のエレクトロニクスがある。いまこのコメントを書いているコンピュータにも,量子力学の応用技術が含まれていると思う。「超ひも理論」から世界がどのように変わるのか,また何も変わらないのか。そちらに興味が向いてしまうのは,理論物理に対するわたしの興味が,かなり希薄になっていることを示しているのかもしれない。
少し前に読んだため,記憶もほとんどなくなり,内容に関する感想が書けない。代わりに,現時点で感じた漠然とした思いを記した。