- 作者: 大河原恭祐
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2008/02
- メディア: 単行本
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アリの研究者による自然科学エッセイ。多様なアリの生態から,生物の進化を考える。
Part1は,さまざまなアリの生態の紹介。多くははじめて聞く内容で,意外な生態に驚くことも。女王アリや働きアリのイメージが変わるかも。
Part2は,アリ研究者の生態。アリの生態を知り,それがなぜ進化したかを探る。アリを題材にした動物生態学。アリの生態を知るためには,フィールドもあり,採集や飼育も必要。さらに,分子レベルの実験や,何とアリの解剖も。
Part3は,アリの生態から進化を考える。前の2つのPartと比べると説明的な内容。進化を通して,アリの生態を理解する。利他的と思える行動が,進化的な見方をすれば,ほんとうは利己的なものであることがわかる。
著者自らが描いたという100種のアリのイラストは,実物大で描かれていてすごいの一言につきる。最後に,アリに学ぶ12ヵ条まであり,なかなか楽しめた。