頭脳流出の問題を語る?

ニュースを聞いていて驚いた。今年のノーベル賞は日本人(日本出身者を含む)が4人いた。そして,そのうち2人がアメリカ在住。そんなことから,日本の頭脳流出が問題のようなことを言っていたからだ。

ちょっと待て。アメリカ在住の2人は,かなり年配の方々。確かに頭脳流出と言えるかもしれないが,現在の問題とは違うように思う。

そもそも,いままでの日本人ノーベル賞受賞者で,日本に住んでいないのは,わたしの記憶では,江崎玲於奈利根川進くらい。江崎玲於奈は上記の2人に近い年代。また,ずっと前から日本に暮らしている。

とすると,ノーベル賞受賞者を見て,頭脳流出と言うのはヘン。もちろん,頭脳流出がないと言いたいのではない。論理展開がうまくできていないこと,それをしたり顔で言うコメンテーターが気にくわない。さらに,それを流すディレクタや番組責任者,最後には放送局に腹が立つのだ。

わたしはテレビを見たり,新聞を読みながら,いつも一人でこんなつっこみを入れている。論理的な思考ができず,ステレオタイプなことばかりのジャーナリズムに未来はあるのだろうか。