方角の感覚

西を向くと右手が北になる。南を向けば,左手が東になる。東西南北の位置関係は,覚えてしまえば簡単なこと。でも,人はこれをどのようにして記憶するのだろうか。
わたし自身は,子どものころに住んでいた家とともにある。そのまわりの風景をイメージしながら,方角を考えているように思う。たとえば,北と言えば,田が続く風景,西と言えば夕陽が沈む風景,東と言えばまぶしかった朝日の方向。いずれも子どものころに見た風景が重なる。
自身の経験と,方角という抽象的なものとを,無意識のうちにつなげているたようだ。物理や数学の勉強も,似たようなものなのだろう。