専門ではないので単なるぼやき。
新年度からはじまる新しい学習指導要領によれば,中学校英語で,つづりと発音の関係が重要視されるようだ。英語はつづりと発音は一対一には対応しない。でも,ある程度のルールはある。それを知っていれば,正しい発音ができるし,未知の単語を発音することもできる。
よいことだと思う。ある程度の年齢に達してから,母国語以外を学習する場合,理屈がわかった方が身につくように思う。文法は難しいと思われがちだが,語学をきちんと学ぶためには,便利な手段なのではないか。できるだけ合理的に学習したい。私はそのように思う。
ただ,だからといって,すべてを系統立てて教え込むのがよいとも思えない。理解の助けになるものであったはずなのに,それ自体が学習の目的のようになっては意味がない。正確に読み解くこと,単語が正しく発音できることが大切なのである。
つづりと発音はどこまで教えるのがよいのだろうか。知っている単語が少ないうちからこれを強調しても,学習初期に文法をあれこれ言われるのに等しい。ある程度の数の単語に触れてから,つづりと発音に関係があることに気付かせ,語彙が増えるにつれて,その関係がわかっていくのがよいのではないか。
また,最初からあれこれ教え込んでしまうのでは,自分で「発見」できる機会を奪ってしまうのではないか。これが一番心配なことだ。規則性を自分で発見する力。これは学習する力であり,生きる力の一つではないか。
教育は教え込めばよいわけではないとの思いが,最近強くなってきているので,素人の思いつきだが,ここに書いておこうと思った。