食塩の結晶のその後のその後

9月14日につくった高濃度の食塩水のその後については,9月23日に記録した。さらにその後のようす。

コップのようすはこんな感じ。成長した結晶がよく見える。

もう少し近づいて観察すると,このようにきれいな結晶がわかる。

その中からいくつかとり出して観察してみた。



ややいびつになっているが,なかなか美しい形だ。いっしょに写っているのは,0.5mmのシャープペンシルの先端。これとの比較から,大きさは推しはかることができる。

ナトリウムイオンと塩化物イオンが格子状に交互に配置した構造になると学校で習う。でも,そのようすを実際に観察できるわけではない。

ナトリウム原子と塩素原子のもつ電子のようすから,それぞれ電子を放出しやすいものと,受け取りやすいものだとわかる。ナトリウム原子が電子を放出してナトリウムイオン(陽イオン)に,塩素原子が電子を受け取り塩化物イオン(陰イオン)になる。陽イオンと陰イオンは,電気の力で引き合い,その結果として,規則正しい配置をつくると考えられる。

そして,結晶を観察してみる。格子状の規則正しい配列が推測できる形である。見ることができない微小な世界のできごとが,観察可能なサイズに現れている。

わたしには理屈も楽しいが,自然がつくる結晶の美しい形は,理屈抜きで楽しめるのではないか。