部数が宣伝に

新聞に載っている本の広告には,よく「○十万部!」などと部数が書いてある。売れていることが宣伝になるからだろう。売れている物はますます売れ,売れない物はもっと日かげへ。
これだけ本があふれていると,購入者は自分で選ぶのをあきらめ,人の評判をあてにするしかない。先生や先輩,知り合いからの紹介というのも,あまり期待はできない。先生や先輩だって,何がよいのか判断しづらいのだと思う。
このような状況なので,宣伝のしかたで売り上げも大きく変わることになろう。売れている,みんなが読んでいるという宣伝文句が,かなりの効果を発揮するに違いない。そこで,売れ出した本はとことん宣伝する。
出した本のすべてが売れなくても,出版社は成り立つ。一定の割合で,ベストセラーを出せばよい。売れない本は引き立て役なのか。
今月は何冊も本を買った。まだ買いたい物があるが,読み切れずに山になっているのを見て,思いとどまっている。もう少し,品定めをしっかりしなくては。