レーザー治療(1)

以前から飛蚊症がひどかった。また,加齢とともに老眼が入り,ものが見にくくなってきた。そんなこともあり,1年ほど前に近所の眼科へ。網膜剥離の危険があり,3か月毎に網膜の状態を見てもらっていた。

今年初めに診察したときに,レーザー治療の話を聞いた。予防的にレーザーを当てるとよいと。少しお金はかかるが,やっておくと安心できる。費用がかかるのが気になったが,目の安全のためならしかたがない。そう思って5月に通院したときに相談した。

医者からは,かならず剥離が起こるとも言い切れないが,いまの状態ならレーザー治療をすすめると言われて決心が付いた。その場で予約を入れ,6月13日に右目,15日に左目を治療することに。

そして,きょう13日。右目の治療は,はじめてのこともあり緊張した。午後2時半に病院へ行くことになっていたので,余裕を見て会社を1時40分頃出た。地下鉄からバスに乗り継ぐところで,10分くらい本屋で時間調整して,2時半ちょうどに病院へ。午後の診察は3時からで入り口が閉まっていた。ドアフォンをならして開けてもらう。

レーザー治療の予約があることを伝えると,すぐに眼圧をはかり,散瞳の目薬を。3時10分前くらいから治療がはじまる。医療機器の前の椅子に座り,あごをのせて額を前に当てて高さを調整する。機器はCarl Zeiss製,あこがれのブランドだ。

まずは麻酔用の目薬をさす。そのまま目にレーザーを当てても,目の表面で反射してしまう。網膜まで確実にレーザーを送るため,目にアタッチメントを密着させる。そのまま両目で正面を見るようにする。医者は反対側からのぞき込みながら,レーザーを当てる位置を確認し,一通りの確認が終わってから,実際の照射がはじまる。

バシッ。まぶしい。かなりまぶしく感じる。連続して,バシッ,バシッ,バシッ。痛い! ときどき痛みがある。それほど激しい痛みではないが,何となく嫌な痛みが走る。そもそも網膜には視神経があるだけなので,それほど痛みは感じないはずだ。でも痛い。

「先生,痛みを感じますが…」と聞くと,「そう言う方もいるようです」と。痛みが異常ではないことで,多少は安心するが,痛みは変わらない。

さらに,バシッ,バシッ,バシッと続く。まぶしくて目を閉じてしまっているようだ。目を開けているように言われる。頑張って開けようとするが,バシッ,バシッ,バシッとやられると,知らないうちに閉じている。気付いてまた目を開ける。

バシッ,バシッ,バシッ。バシッ,バシッ,バシッ。いつまで続くのだろう。連続で照射されると,ときどき痛みが走るのと,非常にまぶしいのとで,なかなかつらい。

剥離の可能性がある部分が,かなり長く周状に続いているらしい。ふつうの場合の何倍も照射が必要と聞いていた。バシッ,バシッ,バシッ。そろそろ何とかならないかと思っていたときに中断。密着させていたアタッチメントと目の間に気泡が入ったので,アタッチメントをつけ直すことに。

アタッチメントをはずしてホッとした瞬間,急に気分が悪くなってきた。かなりひどくなったので医者に告げた。看護師がキャスター付の椅子をもってきて,それに座らされた。そこからは少しボンヤリとして,奥の処置室のソファーで横になった。脈拍が少ないがいつもそうかと聞かれる。そんなことはないと思うが,まだはっきりと答える気力がない。顔が湿るような汗が出ている。

30分ほど横になり,気分はよくなった。緊張しすぎによるものだろうと。きょうはもうやめにして,また次回にしてはと言われたが,次には延ばしたくないので,続きをお願いした。

もう一度麻酔用の目薬をし,アタッチメントを当てて照射再開。バシッ,バシッ,バシッ。バシッ,バシッ,バシッ。やはりときどきひどく痛む。もう頑張るしかない。「はい,終わりました」のことばにホッとする。

終了後に,もしかすると麻酔の目薬のために気分が悪くなったのかもと。まあ,何が原因でも,とにかく終わればよい。処置室に入って目を洗って完全に終了。医師や看護師に迷惑をおかけしたお詫びを言い,何よりも終わったことに安堵する。

すぐに受付で呼ばれ,¥34,560−を支払う。外に出るとまぶしい。また,目の奥に鈍い痛みが。すぐにバスが来たので,それに乗り急いで家に帰る。午後4時過ぎ。

目の奥とその周辺から後頭部や肩にかけて痛みがある。しかたがないので横になる。少し眠りかけてはすぐに目が覚める。何となく気分がすぐれないまま,7時半ごろまで横になる。ほんとうは家で仕事をするつもりだったが,そのような気にはならない。ただ横になってボーとしているのみ。

7時半に家族と夕食。その後もリビングで横になっていたが,9時過ぎには自室に戻り,布団に入る。右目奥周辺の頭部には相変わらず痛みがある。でも,横になっていたら,10時ごろには眠ってしまった。やはり緊張もあったのだろう。疲れていた。