群れとなわばりの経済学

2010年4月12日購入

いろいろな動物が群れている姿を見せて,群れそのものをイメージさせながら,群れが生存に有利に働く例を示していく。ほとんどのページは見開き全体が写真になっており,どんどんと引き込まれてしまう。なわばりについては,写真だけでなく,一部に図解やグラフを出しながら,どのように生存に効果的かを説明する。

群れやなわばりを,単に現象として記述するだけでにとどまらない。また,擬人化した曖昧な説明でもなく,生存にどれだけ有利であるかという視点で議論が進む。かなり古い本であるが,当時としては,かなり新しい成果を取り入れた内容だったのだろう。

素人にはとっつきやすく,内容の理解もしやすい本であると思う。ただ,現在の研究成果との食い違いもあるのかもしれないので,その当たりは専門家に聞きたいところだ。