今年のノーベル賞の発表が明日からはじまる。発表の予定は,ノーベル財団のウェブによると次の通り。なお,日時はすべて日本時間に直した。
生理学・医学賞 10月8日(月曜)18:30頃
物理学賞 10月9日(火曜)18:45頃
化学賞 10月10日(水曜)18:45頃
平和賞 10月12日(金曜)18:00頃
経済学賞 10月15日(月曜)20:00頃
文学賞 未発表
生理学・医学賞を受賞した日本人は,いまのところ利根川進ひとり。物理学賞と化学賞は,このところ競い合って受賞している。生理学・医学賞の受賞も期待したいが,私の勝手な思いとしては,「光触媒」が対象になって欲しい。この分野は化学賞になるのだろうか。
どうしても,過去の成果に対する受賞が多くなる。そのため,賞を受ける人の年齢も高い。ここ10年くらいのように,この先も日本人が受賞できるのかどうか。いま現在の若い研究者の活躍を知らないためよくわからないが,きっとさまざまな貢献をしているのだと思う。
平和賞と経済学賞には,私はあまり興味がないため,ここでは触れないが,文学賞には期待している。日本の文学が,海外の人たちに何らかの影響を与えたり,貢献したりしているとしたらうれしい。
ノーベル賞の受賞がニュースになり,若い人たちの励みになったり,子どもたちが科学に対するあこがれや希望を持ったりするとよいのだが。勢いを徐々に失いつつあるように感じられる日本。科学や文化を通して世界に貢献する力があれば,極東のかがやく国として,誇りを持ってやっていくことができるのではないか。
強大な軍事力をバックに,国益だけを考えた外交が駆使して世界にうったえる国。私自身は,そこに魅力を感じない。現実を見ない夢想家かもしれない。でも,一時的な利益を追う国は,自国のみならず,他国を巻き込みながら,大きなダメージを受けることになる。人類の歴史を見れば,そんなふうにも思える。