夏休み4日目(映画「パブリック 図書館の奇跡」)

休日4日目。今日は女房と2人で,映画「パブリック 図書館の奇跡」を見に行った。

名古屋伏見のミリオン座で午後1時15分からのチケットをネットで購入済。その時間に間に合うように家を出た。ミリオン座は新しくなってはじめてで,座席が指定になり,ネットでチケットが購入できること知った。

外は非常に暑い。バスや地下鉄に乗れば楽だが,外を歩くときはたまらない。ミリオン座に到着し,まずは自動券売機にQRコードをかざして発券。3階までエレベーターで上がった。昨日,ネットでチケットを買ったときはすべての席が空いていたのに,開場待ちの人はそれなりにいる。ここで待っているのもけっこうな密な状態。消毒作業が終わるのに少し時間がかかったのか,5分前くらいにやっと中に入れた。

1つずつ席を空けての鑑賞。女房といっしょに並んでバスや地下鉄に乗ってきたが,映画館では1つ席を空けて座ることになる。

女房が図書館で長くバイトをしているので,地元の図書館の実態はある程度は知っている。また,私自身も図書館には行く方なので,ホームレスと図書館の微妙な関係も多少はわかる。一般に利用者からすると,避けたい気持ちもわかる。クレームを言いたくなることもあろう。図書館にはいろいろな利用者がやって来る。その中で,図書館には図書館として守るべきことがある。図書館員はその間で苦しくこともあるだろう。

映画では激しい寒波の中,ホームレスの人たちが一時的に待避できるシェルターは不足している。開館と同時に入館して,洗面所を使うホームレスたち。ふだんなら閉館とともに外に出るが,寒波の中では命の危険がある。そこで図書館に救いを求めた。主人公の図書館員は上司に相談するが拒否される。ホームレスたちはそのまま図書館を占拠し,そこに巻き込まれていく。

格差が広がり,路上生活を余儀なくされる人が生まれる。社会保障は追いつかず,彼らはどんどん見放されていく。社会の大きな問題であり,本来は図書館が担うことではない。ではどうしたらよいのか。図書館の役割ではないからと,追い出してよいのか。

市長候補の検察官は,そういう社会の実態への理解がなく,市長になることだけに関心事。警察の交渉人は,息子がドラッグに手を出したりして家を出て行方不明。テレビのキャスターは,自分が目立ち視聴率が上がることだけを考えて行動する。多くの人たちは,幸せそうでいて,実はいろいろな問題を抱えながら,苦しみながら生きている。ホームレスの人たちと変わらないのかもしれない。

人を押しのけてでも,自分の思いを通す。それは巡り巡って自分に戻ってくることも。どうやって社会をよくしていけばよいのか。答えは簡単には見出せないが,今のまま進んで行ってよいとは思えない。

映画が終わり,そのまままっすぐ帰宅した。いつもなら,映画の前にどこかで食事をし,映画のあとではおやつと,のんびりするのだが,感染症がまだまだ心配なので,それらはすべてなし。直行直帰で映画を見た。