ヨーグルトを使った乳酸菌の観察

染色体が核膜でおおわれて核をつくっている細胞を真核細胞という。ミトコンドリアやゴルジ体など,さまざまな細胞小器官も持っている。そして,真核細胞でできている生物を真核生物という。ゾウリムシなどの単細胞生物,ミミズも昆虫も魚もヒトも,すべての動物,草木などすべての植物,カビやキノコなども真核生物である。

真核生物に対して,核を持たず,細胞小器官も発達していない原核細胞でできている生物を原核生物という。大腸菌などの細菌類,シアノバクテリアなどが原核生物のなかまである。

ヨーグルトをつくる菌,乳酸菌も原核生物である。ヨーグルトを顕微鏡で観察して,乳酸菌を観察してみよう。

まずは材料。たまたまわが家の冷蔵庫に入っていたMEGMILKのナチュレ恵。このようなプレーンヨーグルトを材料にする。ガセリ菌ビフィズス菌が入っているらしい。これらは乳酸菌のなかまである。

ふたを開けると,ブルガリクス菌とサーモフィルス菌も入っていると書いてある。これらも乳酸菌のなかまらしい。

ヨーグルトを水で薄めたものをスライドガラスにのせる。静かにカバーガラスをかけて顕微鏡で観察する。


40倍,100倍,400倍で観察した。400倍で数珠状のものが観察できた。



あちこちに数珠状のものが観察できる。上記の4種類の乳酸菌のうち,サーモフィルス菌だけが球菌らしいので,これはサーモフィルス菌なのだろう。

いろいろとトリミングしてみた。すべて400倍で観察したものから切り取った。



注意深く観察すると,桿状のものが見つかった。

上記の4種類のうち,桿菌なのはガゼル菌とブルガリクス菌。これはどちらなのだろうか。

なお,有名なビフィズス菌はY字形をしているらしいが,今回は発見できなかった。