ガクモンの壁

人は他の動物とは違う。人を人たらしめているものは何かという議論は好きではない。このような議論には,人はこうあるべきだとか,こういうものだというような話になる。いらぬお世話だ。

先入観を捨てて研究することの大切さを感じる。人の研究には,人が人を見ることによる限界を意識すべきである。

養老孟司は,人が人を研究することの限界をよく強調する。この対談の中でも,ときどきこの点に触れる。対談相手に注意を促すこともある。読んでいて安心できる。ただ,ゲストよりもよく話をしているようなところがある。養老孟司の本だからしかたがないか。

第1部の内容にはあまり興味がない。ただ,「4つしかない血液型と,ほとんど定義もできない性格とが,どうして対応するのか。現在の安易な合理主義の中では,非常によく通用する。」が印象に残っている。

第2部が最も興味がある内容だ。ただ,やはり研究者の思い入れが強く,わたしのような疑い深いものには科学とは思えない部分もある。

※ずっと前にここまで書いて中断していた。さて,このあと何を書こうと思っていたのか,さっぱり思い出せない。もうここまででWebに登録してしまおう。