やっぱりcgs

わたしが大学時代のことなので,もう30年も前のこと。学部の授業で教授が,「やっぱりcgs単位じゃないと,感覚がつかめない。MKSなんか使うもんじゃない。」というようなことを。

わたしの高校時代は,国際単位系(SI)が一般的で,高校物理はMKS単位系が中心になっていた。古い参考書ではcgsも出てきたのかもしれないが,わたしにはMKSがしっくりしていた。

それが大学に入り,専門である物理の授業でこれだ。やや面食らった。何のための国際単位系なのかとも思った。

でも,慣れということもあるだろう。また,よく扱う値がどの程度の桁になるのかも,扱いやすさという視点からは重要だろう。そのようなことから,限られた専門分野で便利な単位が継承されていくのだろう。

教授の古い単位系に,最初は驚いたが,その後もいろいろな単位に出会いながら,そこには意味があるのだろうと思えるようにはなった。でも,徐々に単位系もSIになってきているんだと思う。桁数の問題は,たとえば圧力でhPa(ヘクトパスカル)としたように,位取りの接頭語をうまく使えばいいのかも。

と言いながら,たとえば地震の加速度で使われているgal(ガル)はcgsだ。しかも,cm/s2をわざわざgalとしている。一目で地震の加速度だとわかるのだろうが,そろそろ変えてもいいのではないか。