子ども用のカメラだが,ブローニーフィルム(120フィルム)を使った6×6サイズだったと思う。フィルムを巻き上げていくと,裏蓋の小さな窓に,フィルムの裏紙に印刷された模様と文字が表示され,それでフィルムをセットする。巻き上げと言っても,レバーではなく,丸いダイヤルを回していく。するすると,裏紙がカメラ内部でこすれる感触と,小窓に見える模様と数字が印象的だった。
露出は,お天気マークをセットするだけ。それで絞りが調節される。レンズの根元の左右にシャッターボタンがあり,構えたときに左側にある1番を押すとシャッターがセットされ,右側にある2番を押すとシャッターが切れる。ピント合わせはない。
どのくらいの価格だったのかわからないが,おそらく兄がおじに買ってもらったのだろう。それがわが家に転がっていたので,わたしも使ってみたわけだ。
ただ,小学生だったので,フィルムや現像・焼き付けの費用を,自分で負担できるわけでもなく,たまたま出かけたときに使った程度だと思う。撮影した写真やネガなども,残ってはいない。
カメラ本体も,おもちゃというイメージが強く,きっとゴミとして捨ててしまったのだと思う。いま思えば残念だ。