シダの前葉体

7月21日にまいた胞子が,やっと前葉体になった。ずっと変化が見られず,コケだけが広がっていった。そろそろあきらめて処分しようかと,この間の日曜日にのぞいてみると,何と前葉体らしいものがあちこちにあるではないか。

8月は暑すぎたのだろう。9月も終わりになり,やっと適当な気温になったのかもしれない。コケとは違った,微小な葉のようなものがたくさんある。


中央の小さな円柱の物体は,0.5mmのシャープペンシルの芯である。これとの比較で,およその大きさが推察できると思う。

もう少し近づいてみると,こんな感じ。2枚目の写真には,先のと同じように,0.5mmのシャープペンシルの芯を置いてみた。

ルーペで観察すると,さらにここまで見えてくる。

最後に顕微鏡で観察。でも,ピンセットでつまむとすぐにこわれてしまう。また,仮根が絡まっていて,土がなかなかとれない。ていねいにとり出してスライドガラスにのせ,そこに水を1滴たらした。カバーガラスはかけられず,そのまま観察した。40倍で観察すると,全体が何とか視野に入った。

倍率を上げて,100倍にするとここまで見える。ただ,全体にはピントが合わず,中央にピントを合わすと,まわりがぼけてします。

もう1つ別の前葉体をとって,同じように観察してみた。

これ以上はなかなかむずかしい。とりあえず,ここまでにし,前葉体からシダの胞子体が出てくるまで,またラップをしておこうと思う。


最後におまけ。この容器の中には以前からコケがはえていた。その菌糸らしいものを顕微鏡で観察してみた。


なかなか美しい。次の写真に写っている丸いものが胞子なのだろうか。