ノリタケの森

きょうは女房と二人でノリタケの森に出かけた。ギャラリーで開催されている増山たづ子写真展を見るのが目的。増山たづ子は旧徳山村で民宿をして生計を立てていた。その人が徳山ダムに沈んだ村を記録した。新聞やテレビでもよく紹介されていた。

10時半ごろ家を出て,バスと地下鉄を乗り継いでノリタケの森まで。到着してすぐにレストランに予約を入れた。それから写真展をみる。
写真だけでなく,録音もしていたようだ。特に写真の量が多い。ピッカリコニカでの撮影。最初に撮影したという村の運動会。あまりうまいとは言えない。でも,その運動会で15本のフィルムを使ったという。撮影意欲は半端ではない。
見る見るうちに人をひきつける写真になっていく。地面に横になって撮影している姿をとらえた写真があった。カメラを手にして,何が変わったのだろうか。今回の展示以外にも相当数の写真があると思う。写真集も出している。この人をここまでさせたものは何だったんだろうか。
20年以上もたっているため,色あせているものもある。ネガに傷がついているのか,プリントに傷が目立つものもある。それらを特に補正しないで展示しているという。撮影当時のまま残されていないのは残念だが,当時のようすは十分によくわかる。わたしが就職したころ,この村はこんなようすだったんだと思うと,自分の生きてきた年月も感じることができた。


この写真はレストランの入り口。昼食はコース料理。グラフワインを1杯飲んだだけで結構酔ってしまった。せっかく来たのだからと,食後はあちこちを見て回る。天気はいいが外は寒い。空はこんなようす。


空気が澄んでいて,遠くの飛行機もよく見える。

ピアノ,フルートとホルンのミニコンサートがあり,それも楽しんだ。写真を見て,ワインを飲みながら食事をし,陶磁器を眺めて,音楽も聴く。きょうも幸せな時間が過ぎていく。

そろそろ帰らないと犬の散歩に間に合わない。3時過ぎにノリタケの森をあとにする。