biologyの語源

バイオと言えば生物学。biologyのbio-だろう。では,なぜbiologyなのか。身近なもので調べてみても,bio-が生物の意味との説明だけ。その語源についての答えになっていない。
以前,何かで次のような説明を読んだことがある。何で読んだのかは思い出せない。どこまで真実かも怪しい。でも,なかなか興味深いものであった。
植物学はbotanyだが,古くはphytologyと言った。動物学はzoology。bio-ではなく,-ologyが共通だ。かつて読んだ説明はこうだ。植物学と動物学の2つを統合し,1つの学問として生物学が誕生した。bi-というのは2つ,両方,すべてという意味があり,2つの-ologyだから,biologyとなったと。
手元にある辞書にも,bi-には2つのというような意味が書かれている。この説明は非常に印象に残った。説得力もあるので,これが広く知られていると思いこんでいたが,最初に書いた通り,このような説明にはその後は出会わない。
この説の信憑性はどの程度のものなのだろうか。

古くは,植物学と動物学は別々の学問であった。植物が細胞でできていることと,動物が細胞からできていることは,別々の学説として,研究の歴史に残っている。まずはシュライデンが植物の細胞説を,つづいてシュワンが動物の細胞説をとなえた。その後,生物の基本単位が細胞であると展開する。
きっといろいろな研究成果から,植物学と動物学とを一括りにして考える学問が必要になって生物学が誕生したのだろう。このように考えると,ますます上記の説明が納得いく。

機会があったら,もう少し調べてみたいものだ。