大腸内視鏡検査+ポリープ切除

8月31日に書いた通り,大腸内視鏡検査をすることになった。そして,今日がその日。はじめてのことなので,前々日からのことをここに記録しておこうと思う。

前々日から食事制限。繊維質がダメなようで,野菜や豆など多くのものを避けよとある。食べてよいものの例としては,白米,豆腐・麩の味噌汁,炒り卵,煮込みうどん,粉ふき芋とある。ならば正直に,この中のものを食べよう。

前々日である6日。朝はご飯と麩の味噌汁,夜はご飯と麩と卵,豆腐を食べた。昼は丸亀製麺釜玉うどん。もちろんネギは入れず,天ぷらも我慢。醤油を少しかけ,煮込みうどんではなかったので,よくかんで食べた。

また,朝晩にこの薬。

これは前日も朝晩飲むことになっている。

前日からは特別食を買ってある。これを朝昼晩と食べた。

朝食,昼食,間食,夕食と袋にまとめてある。

これが朝食。サケのかゆとすまし汁。

昼食はゼリーとウエハース。

間食は,水に溶かして飲むものが2種類,ビスコの小袋1つ。飲み物は1つ残したが,ビスコは食べた。

夕食はコーンスープのみ。

なお,夕食の1時間後くらいから,1時間くらいかけて飲む下剤がある。その下剤を午後6時半から7時にくらいには飲みはじめることになっていた。夕食は6時までにはとらなくてはならない。会社を早めに出て,5時半頃帰宅してこのスープを飲んだ。

そして1時間後にこの下剤。900mLの水に溶かし,1時間くらいかけて飲む。

溶けない。

と思っていたら,知らないうちに溶けていた。

次は寝る前の下剤。これを30〜50mLの水に溶かして飲む。


風呂に入り,のんびりテレビを見てから,この薬を飲んで就寝。

そして今日。昨夜から3,4回トイレに行き,朝は液体だけに。あとは最後の下剤。昨夜と同じ900mLの水に溶かすものを飲み,トイレに行けば準備OK。

ところが朝からひどい片頭痛。薬も不可と書いてあったので,片頭痛の薬もやめていたらますます激しくなった。指示通り午前8時から,900mLの下剤を飲みはじめた。でもなかなか飲めない。ときどき吐き気がする。1時間で飲まなくてはならなかったが,1時間20分くらいかけて,4分の3くらいを飲んだ。最後に飲んだそのあと,急激に吐き気が。結局,飲んだものをすべて嘔吐してしまった。

せっかくここまで真面目に準備したのに。何とかならないかと思い,クリニックに電話したら,早めに来院をと。10時過ぎにタクシーで家を出て,10時20分くらいにクリニックに。片頭痛の薬を飲む許可が出て,それを飲み,あとは水を飲むように言われた。排便したものを確認して,検査するとのこと。

いくら水を飲んでも便意をもよおさず。結局,12時頃に検査着に着替えて浣腸になった。検査着というのは,上着は頭からかぶるもので,特別なものではないが,下着が不織布でできたパンツ,丈が膝上10cmくらいまでのもので,尻のあたりに穴がある。穴がある方が尻側なので,前後を間違えないようにしてくださいと言われた。言われるまでもなく,想像はついた。

浣腸をしたが,腸の動きが鈍くなっているのか便意をもよおさない。トイレに行って頑張っていたら,入れた液が出てきた。それを医師がチェックして,検査を進めることになった。

午後2時からの予定だったが,1時20分くらいに検査室に入った。検査台の上に上り,足を曲げた状態で左向きで横になった。医師は私の右側。腸の動きを止める筋肉注射を看護師がしたあと,医師が肛門の中に指で麻酔薬を入れた。しばらくして内視鏡チューブを挿入。麻酔が効いているからか,あまり感覚がない。胃カメラだと入っていくのがよくわかるが,大腸カメラはこんなものか。

うまく通すためか,ときどきチューブをぐいぐい動かしているようだが痛みはない。腹の中に異物が入っていく感触はときどきあるが,苦しいことはなく,覚悟していたよりずっと楽だった。チューブを通す関係か,ときどきからだの向きを,仰向け,右向き,左向きと指示が出る。仰向けのときは右足を左足の上に軽く組む。そうすることで,右側で操作している医師のじゃまにならないようになる。

左側のモニターに電源が入り,左向きに横になっている私にもよく見える。盲腸に達した,こちら側が小腸で,柔毛が見えると。柔毛は肉眼では見えないと思うが,柔毛が密集しているらしいのはわかった。大腸の内壁とは明らかに違っている。あとは抜きながらの検査。

入れていくときに医師が見ていたようで,大腸奥と直腸にポリープがあると。そして,抜きながら見ていき,すぐに大腸奥のポリープが写し出された。3〜4mm程度というその小さな突起は,大腸の内側の壁にポツンと出ていた。

医師が指示を出すと看護師たちが急いで必要な器具を取り出す。私の左足の太ももには,15cm×10cmくらいの電極が貼られた。モニターを見ていると,開いたくちばしのようなものが現れ,ポリープを挟み込んだ。くちばしを閉じるのは看護師がしているようで,医師が指示を出していた。ポリープをはさんだまま引っ張って,電気で焼いた。焼くときにはその部分が明るくなる。傷は痛々しい感じだが,すぐにきれいになるのだろう。2つ目もすぐに現れて,まったく同じ要領で焼き切った。

自分のからだの中で,一部をつままれ電気で焼かれているのだが,まったくその感覚がない。大腸内皮の感覚はこの程度なのだろう。なので異常があってもなかなか痛みを感じることはないのかもしれない。

その後も,腸内壁を確認して徐々にチューブをぬいていく。腸壁を洗浄できるようになっていて,便が壁に少し残っているようなところは,水を流してきれいにして確認する。ところどころ血管がはっきり見える。やや充血している感じだ。検査準備のため,下剤を飲んで排出したことにもよるが,やや充血が多いらしい。血行がよくないのかもしれないと医師が言う。

直腸のポリープはやや大きかった。突起ではなく,平たくふくらんでいた。7〜8mm程度の大きさだろうと。毛細血管なのか,ハチの巣のような模様がかすかに見える。腺腫,良性腫瘍だという。ただ,放置するとがん化することも。

今度の切除方法は違っていた。腺腫のまわりに3か所に水を注射して腺腫を浮かせた。浮いた腺腫にワイヤー(スネアというらしい)をかけて,ワイヤーを締め付ける。腺腫は,もともと腸壁よりは白っぽい色をしていたが,締め付けると真っ白になった。どのようにしたのかわからないが,切り取った腺腫を回収。病理検査をすることに。

肛門付近までチェックして一通りの検査終了。入れた空気をぬくために,またチューブを入れる。ずっと奥まで入れてから,空気を吸引しながら徐々にチューブをぬいていく。チューブをぬいて終わったのは1時50分くらいだったと思う。検査と治療合わせて30分くらいだった。

検査室の隣にある広いトイレで,尻を洗浄して着替えた。それから止血作用のある点滴。その点滴のときに,まずは看護師から説明。傷口からの出血が最も心配で,まずは安静にすること。食事は3回分,受付で渡す流動食,その後,おかゆなどでようすを見て,大丈夫ならしばらくは消化のよいものを。激しい運動や長湯,アルコールは10日間は避ける。

医師からも同様の説明。それほど心配はないが,最初のうちが大事。アルコールはダメ。10日くらいで検査結果が出るので,その頃に来院を。撮った写真などを渡すと。これは楽しみだ。何かあれば連絡をと,医師の携帯番号の入った名刺をもらった。個人病院なので,休診のときはどうしようかと思っていたところだ。少し安心した。

点滴が終わり,すべてが終了。受付で会計をすませ,流動食を受け取り,タクシーを呼んでもらった。すぐにタクシーが来て帰宅。午後3時少し前に家に帰ると,どっと疲れが出た。すぐに横になり少し眠った。

午後3時には流動食をとってもよいことになっていたが,そのような気分ではなかった。結局,午後6時ごろに最初の1袋を飲んだ。8時頃にもう1つ。飲んだ流動食はこれ。味は4種類ある。

多少はガスが出たが,腸の動きは鈍い感じ。ずっと横になっているからだろうか。でも,安静にしなくてはならない。ただ眠るのみ。久しぶりによく眠った。