盗撮注意に注意

地下鉄の出入り口の階段あたりに,「盗撮注意」という張り紙があった。いつもカメラを持っている私は,盗撮者と思われないように注意しなくてはならない。でも,意識しすぎは返って怪しまれる。そう思うとますます気になり,挙動不審と見られる行動をとってしまいそう。

また,地下鉄では,「痴漢,盗撮,すりなどの犯罪行為を見かけたら…」というアナウンスが入る。ここでも「盗撮」があり,何と「すり」よりも上位に位置している。いよいよカメラ好きは肩身が狭い。カバンにカメラが入っていることが,凶器を持っているかのように錯覚する。

そのくせあちこちに防犯カメラ。いつどこで監視されているかわからない状態だが,それについては安全を担保しているものとしてあまり目くじらを立てる人はいない。私はこちらについても意識過剰に陥り,ついついカメラに向かって手を振りたくなってしまう。

いったいいつからこのような世の中になったのだろうか。意識過剰の私が言うのもヘンだが,特定のことに気が向かいすぎてはいないか。あることだけに注意が向かい,何かに気付かなくなることが心配だ。