「日本美術の至宝」「4つの事故報告書の検証」

今日は女房と美術館へ行き、午後は一人でシンポジウムに。

10時半すぎのバスに乗り、地下鉄に乗り換えて金山へ。名古屋ボストン美術館で日本美術の至宝を見る。

古典に疎く,「吉備大臣入唐絵巻」をはじめて知った。12世紀後半に,このような楽しい絵巻をつくっていたなんて。当時の人はすごい。と言っても,このような絵巻を楽しめるのは,ほんの一握りの人たちだけだったのだろうが。

吉備真備阿倍仲麻呂の霊とともに空を飛ぶようす。

正座した状態で,空気抵抗をものともせず,高速飛行している。これを見てしまうと,スーパーマンの飛び方なんて,何と世俗的かと思えてしまう。

蘇我簫白の雲竜図はこの展示の目玉なのだろう。PRなどでは,竜の顔の部分をトリミングしているが,これはぜひとも実物を見た方がよい。構図,タッチ,大きさ,そして浮世絵や漫画にも通じる大胆さ。素直におもしろい。

なお,日本の美術品を持って行ってしまい,それを日本で披露するなんて。日本に返さないのか。最初はそんなふうに思っていた。でも,本当は当時危機にあった美術品を集め,保護していたらしい。

西洋に追いつこうと必死で,日本人は,自分たちの伝統美術を振り返る余裕がなかったのだろうか。多くの美術品が破壊されたり,安価に売買されて散逸していった。それらを守るため,探し当てては購入して,アメリカに持ち帰って修復したという。このような努力があって,いまこのように見ることができる。

昼食を食べようと予定していた店が休み。日曜なのでやっている店が少ない。入った店がラーメン店。日本の秘宝を見た後に,小マーボ飯+小ラーメンのセットを食べる。それからコーヒーショップでケーキセットを食べて,シンポジウムまでの時間調整。

午後1時15分くらいに女房は家路に,私は名古屋大学に向かう。午後2時から,日本ジャーナリスト科学技術ジャーナリスト会議シンポジウム「福島原発事故をめぐる4つの事故報告書を再検証する」に参加。

事故報告書が4つも出ているのも不思議。概要だけでも見ておきたいと思いながら,まだほとんど読めていない。そのうちと思っていると,どんどん世の中は進んでしまう。本来はオリジナルをきちんと読むべきなのだろうが,私のような一般人には,手っ取り早くわかるものが欲しい。そう言う意味では,ジャーナリストの解説や解釈に期待したくなる。

また,4つのそれぞれに立場がありそうなので,ジャーナリストとしても,いろいろな立場で検証を続けて欲しい。

午後5時過ぎにシンポジウムが終わり6時頃に帰宅。