いつか僕もアリの巣に

いつか僕もアリの巣に

いつか僕もアリの巣に

2009年1月23日購入

アリの研究者による自然科学エッセイ。多様なアリの生態から,生物の進化を考える。

Part1は,さまざまなアリの生態の紹介。多くははじめて聞く内容で,意外な生態に驚くことも。女王アリや働きアリのイメージが変わるかも。

Part2は,アリ研究者の生態。アリの生態を知り,それがなぜ進化したかを探る。アリを題材にした動物生態学。アリの生態を知るためには,フィールドもあり,採集や飼育も必要。さらに,分子レベルの実験や,何とアリの解剖も。

Part3は,アリの生態から進化を考える。前の2つのPartと比べると説明的な内容。進化を通して,アリの生態を理解する。利他的と思える行動が,進化的な見方をすれば,ほんとうは利己的なものであることがわかる。

著者自らが描いたという100種のアリのイラストは,実物大で描かれていてすごいの一言につきる。最後に,アリに学ぶ12ヵ条まであり,なかなか楽しめた。