新型インフルの検査法がPCR法?

新型インフルエンザが世界に広がっている。毒性が低く,犠牲者が少ないとは言え,防疫体制の問題点などは,世界中で浮き彫りになっているのでは。ぜひとも見直し,防疫体制をより強固なものにして欲しいと願っている。

ところで,かかったインフルエンザが新型かどうかを,遺伝子を比較して調べているという報道が新聞などにある。そこによくあるのが,「遺伝子検査(PCR法)。おいおい,ちょっと待ってくれ。PCR法はDNAを増やす方法だ。遺伝子の比較は,ふつう電気泳動ではないか。DNAをある酵素で特定の位置を切断すると,さまざまな長さのDNA断片ができる。その断片のでき方で比較するのでは。

さらに,インフルエンザウイルスはRNAウイルスだ。遺伝子としてもっているのはDNAではなくRNA。したがって,そのままではPCR法は使えない。

わたしのような素人でも,この程度のことはわかる。なのにどうして,新聞でこんな明らかに不思議な記述になるのだろうか。だれも疑問には感じないのだろうか。