中学校で陽子や中性子を教えるという

現行の中学校学習指導要領では,原子が,原子核と電子で構成されるという原子の構造について,教えないことになっていた。それが,次回の学習指導要領では,いっきに陽子・中性子という原子核の構造まで教えることに。

教えてもいいとは思うが,このような用語をただ覚えることに終始してしまわないかが心配だ。国際的な学力調査で,陽子・中性子を問う問題があり,日本の生徒はその正答率が低かった。そのために学習指導要領にこれらの用語が入ったとしたら。

いったい誰がどのよう考えた結果,このようになったのだろうか。

原子と電子のどちらが大きいかという問いに,大人ですら正答できない。日本人の多くが,この程度であるという統計があった。用語の暗記だけでは駄目だということを,もっとクローズアップすべきだと思う。

いたずらに項目を増やすだけでは意味がない。きちんとした理解ができるように,学習する内容の本質を,しっかりとつかませる工夫がより重要だと思う。

そんなことは誰だってわかっている。それをどうするかが問題だと言われそうだが。