アスキー新書の広告

新聞下段にアスキー新書の広告があった。その隣には,角川Oneテーマ新書の広告があり,それらは角川グループとくくってある。アスキーの出版部門は,角川書店に買収されたことは知っている。アスキーは角川グループであることは,アスキーのWebなどでもうたっていることである。
しかし,かつて月刊アスキーを毎月発売と同時に買い,わくわくして読んでいたわたしにとっては,何だかさびしい。月刊アスキーはパソコン雑誌だったということすら,徐々に忘れられていくのだろう。
パソコン雑誌と言っても,いまのハウツー中心のものではなかった。パソコンという呼び名すらない時代から月刊アスキーはあった。初期のころのこの手の雑誌は,プログラムソースを掲載するものも多かった。アスキーにもそのような記事や連載があったと思う。でも,それだけではなく,新しいコンピュータの情報,何となくわくわくさせる情報があったように思う。
クローン羊ドリーの誕生では,その特集もあった。もちろん,アスキーがドリーについての本を出版するため,その宣伝を兼ねていたのだろう。でも,このように新しいものを取り入れる姿勢が好きだった。
わたし自身の勝手な思いだったのかもしれない。当時は仕事とは関係がなかったコンピュータ関連の情報は,現実から逃避させてくれる憩いの場だったのかもしれない。コンピュータが身近になりつつある時代であったが,趣味の世界が先行していた。
このような感傷は書き出せばきりがない。角川グループとして,アスキー新書の広告が出ているのを目にして,どうしても少し書いておきたくなった。またいつか続きを書こうと思う。