おばが他界

 おばが亡くなった。86歳で,くも膜下出血らしい。昨年9月におじが亡くなり,そのときに会ったのが最後だった。
 わたしは子どものころからだが弱かった。小学校の3年のときに3か月ほど入院し,そのときには少し世話になった。
 実は,わたしはそのおばが苦手だった。母が都合の悪いときには,母に代わっておばたちがわたしの世話をしてくれた。母の姉妹である二人には,わたしはそれほど抵抗がなかったが,他のおばたちには何となく馴染めず,わがままを言った。
 おじが亡くなったとき,久しぶりにおばと話をした。出てくる話は,そのときのことである。もう40年近く前の話なのだが,この間のことのようだ。やはり気にしていたのだろう。わたしも気になっており,しっかりと覚えている。
 そのおばももういない。祖父母はしばらく前に亡くなった。このところ,おじやおばが去っていく。その一方で,わたしは徐々に老けていき,子どもたちは大きく成長する。
 中年になり時間は駆け足になっている。グズなわたしには,どうも馴染めない。